○山梨県青少年によるテレホンクラブ等営業の利用を助長する行為等の規制に関する条例
平成八年十二月二十六日
山梨県条例第二十三号
〔山梨県テレホンクラブ等営業の規制に関する条例〕をここに公布する。
山梨県青少年によるテレホンクラブ等営業の利用を助長する行為等の規制に関する条例
(平一三条例五五・改称)
(目的)
第一条 この条例は、青少年によるテレホンクラブ等営業の利用を助長し、又は誘発する行為を規制することにより、青少年の健全な育成に障害を及ぼす行為の防止を図り、もって公共の福祉の確保に資することを目的とする。
(平一三条例五五・一部改正)
一 テレホンクラブ等営業 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号。以下「法」という。)第二条第九項に規定する店舗型電話異性紹介営業及び同条第十項に規定する無店舗型電話異性紹介営業をいう。
二 青少年 十八歳未満の者をいう。
三 識別情報 テレホンクラブ等営業に係る役務の提供を受けるために必要な会員番号、暗証番号その他の情報をいう。
四 利用カード 識別情報を記載した文書その他の物品をいう。
五 広告物 公衆に表示され、又は頒布されるものであって、看板、立看板、はり紙、はり札及びちらし並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物等に掲出され、又は表示されたもの並びにこれらに類するもののうち、テレホンクラブ等営業又は利用カードの販売(対価を得て識別情報を教示する場合を含む。以下同じ。)をする営業に係るものをいう。
(平一三条例五五・一部改正)
(利用カードの販売等の規制)
第三条 何人も、青少年に対し、利用カードを販売し、頒布し、交換し、贈与し、若しくは貸し付け、又は識別情報を教示してはならない。
2 何人も、利用カードを自動販売機に収納してはならない。ただし、法第二条第一項に規定する風俗営業(同項第五号に該当する営業を除く。)、同条第六項に規定する店舗型性風俗特殊営業及び同条第九項に規定する店舗型電話異性紹介営業に係る営業所(以下「青少年立入禁止営業所」という。)の屋内に設置され、かつ、外部から購入できないような措置が講じられている自動販売機については、この限りでない。
(平一〇条例三七・一部改正、平一三条例五五・旧第五条繰上・一部改正、平二七条例五二・一部改正)
(利用カードの販売をする営業の届出)
第四条 利用カードの販売をする営業を営もうとする者は、営業を開始する日の十日前までに、利用カードの販売をする場所(以下「利用カード販売所」という。)ごとに、公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を公安委員会に届け出なければならない。
一 氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
二 利用カード販売所の名称及び所在地(自動販売機により利用カードを販売する場合にあっては、当該自動販売機を設置する施設の名称及び所在地)
三 販売する利用カード又は教示する識別情報により役務の提供を受けることができるテレホンクラブ等営業を営む場所の名称及び所在地
四 前三号に掲げるもののほか、公安委員会規則で定める事項
(平一三条例五五・旧第六条繰上・一部改正)
(広告の規制)
第五条 何人も、青少年立入禁止営業所の屋内において外部から見えないように掲出し、又は表示する場合を除き、広告物を掲出し、又は表示してはならない。ただし、法第三十一条の十二第一項の規定による届出がなされた営業所に係る建物に掲出され、又は表示される自己のテレホンクラブ等営業に関する広告物(当該テレホンクラブ等営業に関して役務の提供を受けるために必要な電話番号が表示されているものを除く。)で公安委員会規則で定めるものについては、この限りでない。
2 何人も、青少年に対し、広告物を頒布してはならない。
3 何人も、青少年立入禁止営業所の屋内を除き、広告物を直接人に頒布する方法以外の方法で頒布してはならない。
(平一三条例五五・旧第七条繰上・一部改正)
(利用カード販売業者の禁止行為)
第六条 利用カードの販売をする営業を営む者(以下「利用カード販売業者」という。)は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 青少年に対し、テレホンクラブ等営業を営む場所へ電話をかけるよう指図し、又は勧誘すること。
二 青少年を客に接する業務に従事させること。
(平一三条例五五・追加)
(利用カード販売業者の講ずべき措置)
第七条 利用カード販売業者は、当該営業に関し、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 利用カード販売所の見やすい箇所に、青少年は利用カードを購入し、又は識別情報の教示を受けることができない旨を表示すること。
二 広告物を頒布するに当たっては、青少年はテレホンクラブ等営業を利用できない旨を明示すること。
(平一三条例五五・追加)
(中止命令)
第八条 警察官は、第五条の規定に違反して広告物を掲出し、若しくは表示し、又は頒布している者に対し、当該違反行為の中止を命ずることができる。
(平一三条例五五・旧第十条繰上・一部改正)
(措置命令等)
第九条 公安委員会は、第五条の規定に違反して広告物を掲出し、若しくは表示し、又は頒布した者に対し、当該広告物の除却その他必要な措置を命ずることができる。
3 公安委員会は、第五条の規定に違反した広告物がはり紙、ちらしその他これらに類するものであるときは、その違反に係るはり紙、ちらしその他これらに類するものを警察職員に除却させることができる。
4 公安委員会は、第五条第一項の規定に違反した広告物がはり札(ベニヤ板、プラスチック板その他これらに類するものに紙をはり、容易に取りはずすことができる状態で工作物等に取り付けられているものに限る。以下この項において同じ。)又は立看板(木枠に紙張り若しくは布張りをし、又はベニヤ板、プラスチック板その他これらに類するものに紙をはり、容易に取りはずすことができる状態で立てられ、又は工作物等に立て掛けられているものに限る。以下この項において同じ。)であるときは、その違反に係るはり札又は立看板を警察職員に除却させることができる。ただし、そのはり札又は立看板が表示されてから相当の期間を経過し、かつ、管理されずに放置されていることが明らかであると認められるときに限る。
(平一三条例五五・旧第十一条繰上・一部改正)
(指示)
第十条 公安委員会は、利用カード販売業者又はその代理人、使用人その他の従業者が、当該営業に関し、この条例の規定に違反したときは、当該利用カード販売業者に対し、青少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため必要な指示をすることができる。
(平一三条例五五・追加・旧第十二条繰上・一部改正)
一 この条例に規定する罪に当たる違法な行為
二 刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十五条又は第百八十三条の罪に当たる違法な行為
三 売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第二章に規定する罪に当たる違法な行為
四 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第四条から第八条までの罪に当たる違法な行為
五 児童福祉法第三十四条第一項第六号、第七号(同項第六号に掲げる行為をするおそれのある者に係る部分に限る。)又は第九号の規定に違反する行為
六 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第五十六条第一項又は第六十一条第一項(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第四十四条第二項の規定により適用される場合を含む。)の規定に違反する行為
七 青少年保護育成のための環境浄化に関する条例(昭和三十九年山梨県条例第四十三号)第十二条又は第十三条の規定に違反する行為
(平一一条例四六・一部改正、平一三条例五五・旧第十二条繰下・旧第十三条繰上・一部改正、平二六条例七五・令五条例二四・一部改正)
(聴聞の特例)
第十二条 公安委員会は、前条の規定により利用カードの販売をする営業の停止を命じようとするときは、山梨県行政手続条例(平成七年山梨県条例第四十六号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
2 前条の規定による処分に係る聴聞を行うに当たっては、その期日の一週間前までに、山梨県行政手続条例第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3 前条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(平一三条例五五・旧第十三条繰下・旧第十四条繰上・一部改正)
(報告の徴収及び立入調査)
第十三条 公安委員会は、この条例の施行に必要な限度において、利用カード販売業者に対し、その業務に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
2 警察職員は、この条例の施行に必要な限度において、利用カード販売所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を調査し、又は関係者に質問することができる。
3 前項の規定により警察職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
4 第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(平一三条例五五・旧第十四条繰下・旧第十五条繰上・一部改正)
(委任)
第十四条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、公安委員会規則で定める。
(平一三条例五五・旧第十五条繰下・旧第十六条繰上)
(罰則)
第十五条 第十一条の規定による公安委員会の命令に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(平一三条例五五・旧第十六条繰下・旧第十七条繰上・一部改正)
第十六条 第六条の規定に違反した者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
(平一三条例五五・旧第十七条繰下・旧第十八条繰上・一部改正)
第十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第三条の規定に違反した者
二 第四条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
三 第九条第一項の規定による公安委員会の命令に違反した者
2 前項第一号の罪を犯した者が、利用カード販売業者であるときは、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
(平一三条例五五・旧第十八条繰下・旧第十九条繰上・一部改正)
第十八条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一 第四条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第八条の規定による警察官の命令に違反した者
(平一三条例五五・旧第十九条繰下・旧第二十条繰上・一部改正)
(平一三条例五五・旧第二十条繰下・旧第二十一条繰上・一部改正)
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成九年四月一日から施行する。
(広告物に関する経過措置)
6 この条例の施行の際現に掲出され、又は表示されている広告物については、施行日から三月間は、第七条第一項の規定は、適用しない。
附則(平成一〇年条例第三七号)
この条例は、平成十一年四月一日から施行する。ただし、第五条第二項第一号の改正規定中「同法第十八条に規定するダンス教授所等に係る」を「同項第八号に該当する」に改める部分については、平成十年十一月一日から施行する。
附則(平成一一年条例第四六号)
この条例は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成一一年一一月一日)
附則(平成一三年条例第五五号)
(施行期日)
1 この条例は、平成十四年四月一日から施行する。ただし、第二条の規定は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律(平成十三年法律第五十二号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成一四年四月一日)
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に対価を得て識別情報の教示をすることを業として営んでいる者は、第一条の規定による改正後の山梨県テレホンクラブ等営業の規制に関する条例第六条第一項に規定する利用カードの販売をする営業を営もうとする者とみなして同項の規定を適用する。この場合において、同項中「営業を開始する日の十日前までに」とあるのは、「平成十四年四月三十日までに」とする。
3 第二条の規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成二六年条例第七五号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成二七年条例第五二号)抄
(施行期日)
第一条 この条例は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律(平成二十七年法律第四十五号。以下「改正法」という。)の施行の日(平成二十八年六月二十三日)から施行する。
附則(令和五年条例第二四号)
この条例は、令和五年七月十三日から施行する。