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トップ > 組織から探す > 県教育委員会 > 山梨県立考古博物館 > 考古博物館_平成21年度チャレンジ博物館第9回「干支の土鈴をつくろう」開催レポート

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考古博物館 平成21年度チャレンジ博物館第9回               
「干支の土鈴をつくろう」開催レポート

 

新年をむかえるこの時期,初もうででにぎわう神社やお寺,そして各地の民芸品店には色とりどりの干支土鈴がならびます。チャレンジ博物館では新春企画として「土鈴づくり」をしました。製作したのは縄文時代の土鈴とそのつくりを応用したトラの土鈴。参加者は小学生17名,付き添いの保護者14名。思うにまかせない粘土と格闘しながらイメージする形をめざして奮闘努力しました。


 世界にはさまざまな土製品がありますが,日本の土鈴のようなつくりのものは他に例がありません。その起源は古く縄文時代にさかのぼります。当時の土鈴は球(まるい形)か楕円球(すこし長まるの形),大きさは4~6㎝の小さなもの。軽くふると,鈴子(内部にある小玉)が内壁にぶつかってカラカラと素焼きならでは高く澄んだ音がします。

もちろん土鈴はやきもの。中空(中がくりぬいたように空っぽ)のつくりなので,熱が加わると中の空気がふくらみます。空気のぬけ道がないと,その圧力で土鈴は破裂するはずです。現在の土鈴にはぬけ道になる穴が必ずあります。ところが,縄文時代のものは多くの場合穴は見あたりません。では,なぜ焼成時に割れないのでしょうか。それは粘土に砂や植物の繊維がまぜられているからです。これらがすき間をつくり,そこから空気がぬけるからです。この縄文人の知恵にしたがい,今回は粘土に砂を30%まぜました(念のため小さな穴もあけましたが)。

人工的に音をつくりだす道具を楽器と考えると,縄文時代にそのはじまりが見られます。小さな土製品では土鈴のほかに土笛があります。長い穴があり,そこに息をふきこむとピーととても高い音がします。有孔鍔付土器も注目です。写真のように形が独特。口の部分にある鍔(帽子のひさしのような突起)やたくさんの穴を利用してひもをめぐらし動物の皮などをはった太鼓だと考えられています。

これらの楽器は祭りの場などで用いられたようです。現在,神様をおむかえするために神事で鈴や太鼓をならす神社があります。縄文人も同じような使い方をしたのでしょうか。当時の楽器は今とはちがい演奏を楽しむものではなかったようです。

 

 

民芸土鈴

     民芸土鈴

      個人蔵

 

縄文時代の土鈴  

       縄文時代の土鈴

釈迦堂遺跡(笛吹市・甲州市)出土    

土笛

     土笛

  釈迦堂遺跡出土

有孔鍔付土器

  有孔鍔付土器

一の沢遺跡(笛吹市)出土

土鈴づくりのようす 1月10日(日)

材料と道具 

鈴子つくる 

半球つくる 

材料と用具。左上のガチャガチャカプセルはトラ土鈴用。

まず,縄文時代の土鈴づくり。鈴子づくり。径5㎜くらいの真んまるな玉にします。

 本体になる半球づくり。手のひらで粘土を平たくのばし,おわん形にまげます。

水をのりに 

鈴子わすれず 

半球とじる 

 あわせ目は平らに。水はのりの働きをします。

鈴子をわすれずにいれます。数は3個くらい。

 半球を2つあわせ,あわせ目をていねいにふざぎます。

文様考える 

 文様つける

 カプセルで本体1

 資料を見ながら文様を考えます。うずまきや点々の文様など当時のものを参考に。

文様づけ。竹べらは軽くおさえながらゆっくり引くのがコツ。縄文時代の土鈴完成。

 つづいてトラ土鈴づくり。本体はカプセルの内側にぬらした布をしわがないようにはり,

カプセルで本体2 

カプセルで本体3 

        カプセルで本体4
 その上から粘土をはりつけ,半球の形をつくります。

形を整えてから布をゆっくり引きあげ粘土をとりだします。

できた半球をはりあわせると,
      カプセルで本体5       つなぎ目けす         部品つける
  本体が形よくできあがります。   できあがった本体はあわせ目をふざぎ,表面を整えておきます。   鼻,耳,足,尾,とっ手をつくり,とりつけます。見本をじっくり観察します。
      つなぎ目けす        目に穴あけ         トラの文様づけ
 文様づけの前に表面をなめらかにしておくと,しあがりがよくなります。  目は竹ぐしで穴をあけたり,半分に裂いた竹管をおしつけたりして表現。  ヒゲやしま模様等の文様をつけるとトラ土鈴完成です。

 土鈴づくりを終えて

小学生の感想

  • 土れいが土でできていることがわかりました。(小1・男)
  • とてもたのしかった。(小2・男)
  • はじめて土れいをつくってたのしかったです。むずかしかったです。(小2・男)                         
  • 土れいをはじめてつくったのにじょうずにできたと思います。土れいをつくる前に説明をきいてれきしがすきになりました。(小2・女)                                       
  • 土れいづくりをしておもしろかった。土れいをつくるのはめずらしいから楽しかった。(小3・男)
  • 楽しかった。(小3・男)
  • はじめて土れいをつくってよかったです。またつくりたいです。(小3・女)
  • 楽しくできたので,またお家でもつくってみたいです。(小3・女)
  • むずかしかった。(小4・男)
  • またつくりたい。(小5・男)
  • うまくできた。またつくりたい。(小5・男)
  • とてもたのしかったです。(小6・男)
  • また,やってほしい!粘土が固くてたいへんだったけど,完成したものをみるととてもかわいくできたので,うれしかったし楽しかった。ちがう動物とかもつくってみたいと思った。(小6・女)                       
 参加者1  参加者2 参加者3 
 参加者4  参加者5  参加者6

保護者の感想

  • 歴史のことにふれつつ親子一緒に土鈴づくりができて楽しかったです。難しかったです。 
  • 楽しくて大人の方が夢中になってしまいました。
  • ていねいな資料,説明もしていただいたのでたいへんわかりやすく,計画的につくれました。
  • 親も一緒に同じものがつくれるといいですね。
  • 思ったより本格的な土鈴でした。
  • はじめて土鈴をつくりそのしくみなどがわかりおもしろかったです。粘土が固まりやすく丸形にするのが難しかったです。小さい方の鈴も型(カプセル)があればつくりやすかったと思います。

焼きあがった土鈴  焼く前とくらべてみよう!

焼成前1 焼成前2(トラ) 焼成前3(トラ)
 焼きあがった縄文土鈴  焼きあがったトラ土鈴2  焼きあがったトラ土鈴1

担当者より

 

 一昨年の年末,干支のおきものをつくる機会はないか問い合わせが数件ありました。その要望になんとかこたえたい。この企画のきっかけでした。
 当館では以前に干支の動物をかたどった出土品を復元する形でおきものづくりを行っていました。ただ,どの干支にも適当なモデルがあるわけでなく,断念した経緯があります。考古学と関わりをもたせながら,経年継続ができるものづくりはできないか。この視点で発想しました。まず縄文時代の土鈴をつくり,その応用で干支土鈴をつくる流れはその産物です。
 干支土鈴は本体を大きめにする必要があります。手ごねではむずかしい作業です。民芸土鈴では中に新聞紙など詰めものをする場合があると知り,さっそく試作したみました。うまくできましたが,作業は容易ではありませんでした。頭に浮かんだのはガチャガチャカプセル。これを型にすると形よく,しかも簡単に本体をつくることができました。しかも,カプセルは博物館ショップの廃棄品からもらうことができ,数も参加者分そろいました。
 他の学習会にくらべ,申し込みの出足が早く,関心の高さや期待感が事前に感じられました。みなさんの努力でできあがりもよく,参加者には満足いただいたようです。縁起物ですから今年一年大切にしていただけたらと思います。次はウサギ。来年に向け,ガチャガチャカプセルをながめながら、デザインを考えようと思っています。
干支土鈴缶バッジ

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オリジナル缶バッジ(参加記念)

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このページに関するお問い合わせ先

山梨県教育委員会考古博物館 担当:湯川修一
住所:〒400-1508 甲府市下曽根町923
電話番号:055(266)3881   ファックス番号:055(266)3882

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