• トップ
  • くらし・防災
  • 医療・健康・福祉
  • まちづくり・環境
  • しごと・産業
  • 県政情報・統計
  • 組織から探す
  • 富士の国やまなし観光ネット

トップ > 組織から探す > 県教育委員会 > 山梨県立考古博物館 > 考古博物館_平成21年度チャレンジ博物館第8回「古代の青銅鏡をつくろう」開催レポート

ここから本文です。

考古博物館 平成21年度チャレンジ博物館第8回               
「古代の青銅鏡をつくろう」開催レポート

 

青銅は人類が本格的に利用した最初の金属。石器にくらべ丈夫で、しかも美しく輝く青銅器は古代の人々の心をとらえたはずです。チャレンジ博物館初登場の「青銅鏡づくり」。鋳型(範)づくりから鋳こみ、みがきまで一連の工程を体験することを通して、青銅加工の技術を学びました。2回あわせた参加者は、小学生10名、付き添いの保護者10名。終日の作業で全員顔が映るほどピカピカの鏡にしあげました。


 現在の鏡はガラス板の片面にアルミや銀をはったものです。でも、この鏡は明治時代から。それより前、江戸時代までは鏡といえば銅鏡(青銅鏡)のことでした。

鏡をはじめとする青銅器は弥生時代のはじめ(定説ではおよそ2500年前)に朝鮮半島南部から伝来。銅の精錬(自然石から必要な金属をとりだす技術)がはじまった飛鳥時代には生産量が飛躍的に向上。以後今日までさまざまな青銅製品がうみだされてきました。

青銅は銅にスズ(場合によっては鉛など)を加え、熱しとかした合金です。合金は金属の質を大きく高める古代のハイテク技術でした。銅を青銅に変えると下の図にあるように魅力的な利点が生じます。問題はスズをどのくらいまぜるか。今回の学習会では強度、色合い、安全性を検討し、銅84%、スズ16%の合金で鋳こんでみました。

鏡はもちろん自分の姿をうつすためのものです。古代人はそれだけでなく、祭りの時などにまじないのために使ったり、亡くなった人(とくに身分のある人)のお墓にそなえたりしました。鏡の見どころは裏面に鋳だされた文様。デザイン性豊かな文様がほどこされたのはこのような特別な使われ方がされたからだと考えられます。今回は古代の代表的な文様3種類から選んでいただきました。

青銅のしくみ         

青銅のしくみ

自作資料

鏡をかかげた巫女 

  鏡をかかげた巫女

小学館「よみがえる日本の古代」から

   黒塚内部   

古墳に副葬された青銅鏡

黒塚古墳(奈良県)

青銅鏡づくりのようす 12月13日(日)・20日(日)

 基型材料・用具

枠と部品 

切る(ハサミ) 

基型づくりの材料と用具。

まるい鏡のわくと文様の部品。これが基型になります。

 部品を切りぬきます。おもにハサミで切り、

 切る(ナイフ)

部品をはる 

作業進行 

 細かい部分はデザインナイフを使います。

部品をわくの上にならべてのりではりつけます。小さなものはピンセットを使うと便利。

 細かい作業です。親子で協力してがんばりました。

基型完成 

砂型の用具 

 リムーバー

 基型完成。(左)方格規矩鏡(右上)連弧文鏡(右下)神獣鏡

砂型づくりの用具。砂は乾燥しやすいので、口をとじておくように心がけます。

 リムーバーを十分にふりかけます。2本の棒をたてるのは湯道(とけた青銅の通り道)と空気ぬけ孔をつくるため。

つきかためる 

すりきる 

         炭酸ガス
 砂を型の半分ほど入れ、角材や丸棒で丹念にすみずみまでおしこんでいきます。

さらに砂をいっぱいまで入れ、へらですりきります。

 炭酸ガスで砂をかためます。自然乾燥では2~3日かかる作業が瞬時に完了します。
      棒をぬく       型をわる          型をわる
  二本の棒をぬきとります。型をこわさないようにゆっくり。   裏返し、わくを重ね、鏡になる面にも同様に砂を入れ炭酸ガスでかためます。   砂型をわります。湯道と空気ぬけ孔にあたる部分をけずり鏡の面までのばしておきます。
      砂型完成       クランプ外す          鋳こみの用具
 砂型完成。裏面の文様が見えます。  わくを合わせ、クランプでとめます。砂の部分をつかむようにします。  鋳こみの用具。奥にあるのが青銅をとかす坩堝(るつぼ)です。左の砂は消火用。
       金属材料       炉の中          鋳こみ
 (左)銅(右)スズ(手前)リン青銅→酸素のあわをとりのぞく効果があります。  炉の中。1200℃ほどの高温になります。燃料はコークス。  鋳こみ。手際よく、なめらかに。空気ぬけ孔に赤い湯(とけた青銅)が見えたらOK。
      クランプ       鏡見える          砂をはずす
 熱がさめたら、クランプをはずします。軍手で手を保護しながら作業します。  砂型を開き、鏡をとりだします。砂は金づちでたたきわります。  鏡が鋳あがりました。湯道や空気ぬけ孔の部分にバリがのこっています。
      バリとり       荒みがき          グラインダー
 ハンドグラインダーでバリをとりのぞきます。  鏡面と側面(縁)を荒みがきします。安全メガネと革手袋を着用。ハンドグラインダーと  ベルトグラインダーを交互に使い、鬆(す→へこんだ部分)がなくなるまでつづけます。
      みがきの場所       鏡面みがき          砂おとす
 みがきは水道場に移動して行います。鏡を固定する台がセットされています。  鏡面みがき。角棒に紙ヤスリをまきつけ、根気よく。ヤスリの目は粗→細へ三段階。  裏面みがき。まず、真ちゅうブラシでていねいに砂をおとします。
      裏面みがき       みがき全景          ピカールで裏面
 平らな部分を中心にていねいにみがきあげます。  時間のかかる作業です。親子で交代しながらつづけます。  研磨剤でみがくと、視界が開けたように鏡面が輝きます。
      ピカールで鏡面       完成          顔映る
 裏面もみがきます。文様がくっきりしてきます。  完成です。文様が見事に浮き出ています。 鏡面は顔があざやかに写り、思わず笑顔です。

 青銅鏡づくりを終えて

小学生の感想

  • かがみをつくるのはむずかしいとおもいました。(小1・女)
  • かがみのつくりかたがわかった。おもしろかったです。(小1・男)
  • ごしごしみがくのがたのしかったです。(小1男)                         
  • ピカール(研磨材)でみがくのがたのしかった。(小2・男)                                       
  • 青銅鏡をつくってつかれたけど、昔はもっとつかれたんだなぁと思いました。(小3・男)
  • くろうしたけどおもしろかった。古代の鏡をつくるのは大変だと思った。(小4・男)
  • うまくできた。また、つくりたい。(小5・男)
  • 自分で型を選べたのがよかった。機械(グラインダーなど)を使ってみたい。(小5・男)
  • 一日でとてもたいへんだったけど楽しくてよかった。完成したら、とてもきれいだった。今度はいくつかデザインがあってそのうちのいくつかをくみあわせてオリジナルのデザインにしたい。(小6・女)
  • 昔の人の苦労がわかった。やりがいがあった。(小6・男)                       
 参加者1  参加者2  参加者3
 参加者4  参加者5  参加者6

保護者の感想

  • 子どもがとても楽しんでいた。親子で一日作業をすることはなかなかないので、とても楽しい一日をすごせてよかったです。
  • 思った以上に大変でした。小学校低学年では型切りとみがきだけでも鏡づくりの大変さが実感できるので、このようなやり方でいいと思います。
  • グラインダーや研磨材、やすりなどがない時代に人の手で製作したことを思うととてもすばらしいと思います。現代風に一日で製作したのですが、磨いていってピカッと姿がうつった時はとても感動しました。
  • 作業はむずかしく子どもがあきてしまう時間もありましたが、がんばった分ピカピカの鏡ができたのでよかったです。
  • 鏡づくりの一連の工程が体験でき、よい経験になった。
  • 時間が長いので心配だったがあっという間に終わった。参加人数が程よかった。自分で裏面のデザインをしてみたい。
  • 型を切りぬくのがとても大変でした。あらかじめ型があると助かりましたが、手作り感を出せたという点ではよかったです。

担当者より

 

 当博物館では昨年度より青銅鋳造の技術を系統的に研究し、その成果を青銅鏡づくりという形で還元してきました。これまでの学習会はおもに大人向けのもので、私はあまり関わっていませんでした。それらの実践を見るなかで親子向けの取り組みはできないだろうかと考えるようになり、いろいろ思案して今回の企画にいたりました。
 問題になったのは二点。まず、子どものできる作業が少ないこと。鋳こみやグライダー等の機械を使う作業はやはり無理。そこで基型づくりを変えました。大人向けでは出土品を精密に復元したものを型にし優品の製作を目指しています。しかし、今回は手づくりできないかと考えました。とはいってもその場でデザインを考えるのは難しい。そこで3つのパターンを提示し、そこから選ぶ形に。材料はボール紙から部品を切りぬきはりつける形に。これでクリア。そうすることで自作の型が青銅に入れ替わる不思議も実感できると考えました。
 次に募集定員。いつもの親子15組、こども20人はとても無理。そこで各回6組、2回実施で12組。しかも必ず親子1対1で参加の形でご理解いただきました。門戸はせばまりましたが、2回とも余裕をもって終わることができ、また指導も十分にできたと自負しています。
 その他こまかい点でいろいろ工夫しましたが、そのヒントの大部分は大人向けで培われたノウハウでした。やはり頼るべきは実践の積み重ねです。
 参加者からいろいろご意見をいただきました。正直むずかしいものもありますが、検討し次回に生かしていくつもりです。
缶バッジ(青銅鏡)

ここまで本文です。

オリジナル缶バッジ(参加記念)

| ホーム | 常設展 | 企画展 | イベント | 学校教育 | 事業案内 | 各種申請書 | アクセス | リンク |

ここまで本文です。

このページに関するお問い合わせ先

山梨県教育委員会考古博物館 担当:湯川修一
住所:〒400-1508 甲府市下曽根町923
電話番号:055(266)3881   ファックス番号:055(266)3882

  • 緊急・災害情報
  • やまなし防災ポータル

山梨の魅力

  • イベントカレンダー
  • 広報(広報誌・広報番組・発表資料)
  • よくあるお問い合わせ
  • 各種お問い合わせ

広告スペース

広告掲載について