甲斐絹用語集   ver.1_20040517


あ行
          ら   単位換算表 

 おさ 【筬】
織機の重要な部品のひとつ。鋼(あるいは竹材)の薄片が1cmあたり数枚〜数十枚ほど等間隔で並んだ細長い櫛状の部品。薄片の隙間に経糸が1本〜数本づつ通され、緯糸を経糸に通したあと、打ち付けて糸を正規の位置で組織させる。



 おまき 【男巻、緒巻】
織機の重要な部品のひとつ。必要な長さ・本数・密度にそろえられた経糸が、一様に緊密に巻きつけられている円筒形の部品。おまきを作る工程を整経という。甲斐絹の整経工程で行われる濡れ巻きでは、糊付けした糸を半乾きの状態でおまきに巻き取る。




か行
          ら   単位換算表

 かすり 【絣】
織物の表面で、染められた部分と、そうでない部分で構成された模様及びその織物をいう。おもに、部分的に染色した糸、または部分的に防染した糸を用いて製織したものを指す。代表的なものに井桁型、亀甲型、十文字型などの模様がある。(写真は絣甲斐絹の一部分とその拡大(右))


 くじらすん 【鯨寸】
長さの単位。 当産地で「寸」といえば鯨寸をさす。1鯨寸=3.788cm  →単位換算表

 

 ぐんない 【郡内】
山梨県の東部・富士五湖地域。山梨県の中でも古くから織物産業が栄えた地域として知られている。現在でも織物産業が集中し、裏地・インテリア地・婦人服地・ネクタイ地・マフラー・座布団地・傘地など、多種多様な織物製品が産出されている。郡内織物産地の推定生産高は約130億円(平成14年度)。





さ行           ら   単位換算表

 さきねり 【先練り】
糸を染色する前に精練加工を加えること。 →精練


 せいけい 【整経】
製織準備工程の一つで、経糸を必要な本数・長さ・密度・幅にそろえ、おまきに巻き・謔骰・ニをさす。



 せいれん 【精練】
繊維中に天然に含まれている不純物や不要成分を除去する工程。絹の場合は繊維質のフィブロインに付着しているセリシンという膠質を、石鹸・ソーダ類を用いて煮沸し除去する。




た行           ら   単位換算表

 たん 【反】
生地の長さの単位。1反=11.3〜12.5m (和服1着分) ※用途、品目によって異なる →単位換算表

 

 ちんばた 【賃機】
工賃で織物を製造する下請けの工場、またその業態をいう。

 

 でにーる 【デニール、D】
絹糸等の太さ(重さ)の単位。1D=1g/9000m  →単位換算表



な行           ら   単位換算表

 なか 【中】
絹糸の太さ(重さ)の規格を。例えば21中(にじゅういちなか)は、平均21D(デニール)の糸


 ぬれまき 【濡れ巻き】
甲斐絹を製織するときに用いる方法で、経糸を使うのに玉糸のまま整経し、繰り返しして大綛としてから精練、染色及び糊付し、糊の乾燥しないように湿布で包んでお・ォ、必要量だけを経巻台に張り、強い張力を与えて乾燥してから男巻きに巻き取り製織する。製織の際に緯糸の滑りがよくて、織物の光沢があり、独特の味が出る。山梨県郡内地方で用いる方法である。【繊維辞典(財団法人商工会館出版部発行 昭和26年9月10日発行)より】



は行           ら   単位換算表
 ひき 【疋】
生地の長さの単位。1疋=22.6〜25m=2反  ※用途、品目によって異なる  →単位換算表

 

 ひらおり 【平織】

三原組織(平織、綾織、朱子織)のうち、最も単純な組織。甲斐絹は基本的に平織で作られている。


・@ほぐし 【解し】
絣織物の一種で、いったん仮織した経糸に、なっ染などの技法で模様を描き、再度織機にかけて仮織に用いた緯糸をほどきながら本織した織物をいう。



ま行           ら   単位換算表

 めつけ 【目附】
生地の重さの単位。1寸(巾)×6丈(長さ)分の生地の重さで、単位は匁(もんめ)で示す。 使用例:「20匁の目付」 →単位換算表

 

 もんめ 【匁】
重さの単位 1匁=3.75g  →単位換算表



や行           ら   単位換算表

 よみ 【算】
糸の本数の単位 1算=80本  →単位換算表


わ行          ら   単位換算表

 わな 【ワナ】
糸の本数の単位 1ワナ=2本  →単位換算表


 


単位の説明と単位換算表

  
単位名
内 容
他単位との相関
参 考
 たて糸の本数
 
 算 【よみ】
1算=80本 1算=40ワナ 例:15算=600ワナ=1200本
 ワナ 【わな】
1ワナ=2本    
 長さ
 寸(鯨) 【すん】
1寸=3.788cm 1尺=10寸  
 尺(鯨) 【しゃく】
1尺=37.88cm 1丈=10尺  
 丈(鯨) 【じょう】
1丈=3.788m    
 長さ(生地)
 反 【たん】
1反=11.3〜12.5m 1反=和服1着分

※用途、品目によって異なる

 疋 【ひき】
1疋=22.6〜25m 1疋=2反 ※用途、品目によって異なる
 重さ
 匁 【もんめ】
1匁=3.75g 1匁=0.001貫  
 貫 【かん】
1貫=3.75kg 1貫=1000匁  
 重さ(糸の太さ)
 D 【デニール】
1D=9000mあたり1g 21中(にじゅういちなか)=平均21Dの糸 
 重さ(生地の単位あたりの重さ)
 目附 【めつけ】
1寸(巾)×6丈(長さ)分の生地の重さ(匁) 使用例:「20匁の目付」


換算表【長さ】

 
 鯨寸
 尺(鯨)
 丈(鯨)
cm
m
1寸
0.1尺
0.01丈
0.0076〜0.0084反
0.0015〜0.0017疋
3.788cm
0.03788m
1尺
10寸
0.1丈
0.076〜0.084反
0.015〜0.017疋
37.88cm
0.3788m
1丈
100寸
10尺
0.76〜0.84反
0.15〜0.17疋
378.8cm
3.788m
1反
298〜330寸
29.8〜33尺
2.98〜3.3丈
0.5疋
1130〜1250cm
11.3〜12.5m
1疋
597〜660寸
59.7〜66尺
5.97〜6.6丈
2反
2260〜2500cm
22.6〜25m
1cm
0.264寸
0.0264尺
0.00264丈
約0.0009反
約0.0018疋
0.01m
1m
26.4寸
2.64尺
26.4丈
約0.09反
約0.18疋
100cm

換算表【重さ】

 
kg
1匁
0.001貫
3.75g
0.00375kg
1貫
1000匁
3750g
3.75kg
1g
0.267匁
0.000267貫
0.001kg
1kg
267匁
0.267貫
1000g


          ら   単位換算表 








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