山梨てくてくvol.09
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 「六郷は、はんこを彫る製造業、印章ケースを作る工場、卸業、通信販売会社など、はんこに関わる業種が全て集まっているという特徴を持っています。ただ、手彫り職人は現在50名ほどしかいませんので、六郷印章業連合組合が中心となり後継者育成に取り組んでいるところです。また、連合組合では、水晶、象牙、牛角、黒水牛、ツゲ、ラクトなどに加え、周辺の山で採れる『オノオレカンバ』という木を、連合組合のシンボルとして印材に取り入れました。この木は、おのが折れるといわれるほど堅く、独特な赤みを帯びた風合いや手触り、朱肉ののりの良さを備えています」 「日本の文化から、はんこがなくなることはありません。ですから、後継者となる方々の技術を磨く機会を設けたり、新たなものや伝統から学ぶ粋なものを追い求めたりしながら、『日本一のはんこの里』として印章文化を継承していきたいと思っています」印章文化を守り続ける「日本一のはんこの里」であるためにFEATURE10

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