ふるさと山梨-小学校版-(デジタルブック版)
79/164

77第4章第5章資料編第1章第2章第3章●時代と地ち域いきを超こえたつながり ~山梨県にミレーの美術館!~ ジャン=フランソワ・ミレーは,19世せい紀きのフランスで活かつ躍やくした画家です。首しゅ都とパリから360km離はなれた海に近い小村グリュシーで生まれました。ミレーは,自然の中で働はたらき,大地からの恵めぐみを得る農のう民みんの姿や彼かれらの日々のくらしを描きました。農家の長男として生まれ,幼おさない頃ころから農業に携たずさわる人々と接せっしたミレーにとって,このような主しゅ題だいは身近で親しみのあるものでした。 ①の作品は,ミレーがバルビゾン村に移うつり住んでから取り組んだ最さい初しょの大たい作さくです。バルビゾン村は②や③の作品に見られるように平地で,この作品の背はい景けいに見られるような斜しゃ面めんは,実じっ際さいには見られません。一いっ説せつにはミレーが幼い頃に見た風景が重ねられているのではないかと考えられています。ミレーは生しょう涯がいにわたり,農民をはじめ,豊かな自然とともに生きる人々の姿すがたを描き続けました。ミレーは,一人の無む名めいの農民の姿を,大きく,堂どう々どうと,英えい雄ゆうのように描くことで,この農業に携たずさわる人々の尊とうとさを,ふるさとを思う気持ちとあわせて表現したのかもしれません。ミレーってどんな人?●ミレーの作品の印いん象しょうについて,いろいろな世せ代だいの方に聞いてみましょう。●山梨県立美術館は,山梨県と関係の深い作品を収蔵しています。ミレーの作品とわたしたちの「山梨」とのつながりは,どんなものか考えてみましょう。①「種たねをまく人」1850年 油彩・麻布②「落おち穂ぼ拾ひろい」1855-56年 エッチング③「夕暮れに羊ひつじを連れ帰る羊飼かい」1857-60年頃 油彩・板④「鶏にわとりに餌えさをやる女」1853-56年頃 油彩・板⑤「落ち穂拾い,夏」1853年 油彩・麻布⑥「耕たがやす人」1855-56年 エッチング⑦「肥ひ料りょうを取り込む農のう夫ふ」1855-56年 エッチング ※全て山梨県立美術館蔵①③④⑤⑥⑦②美術館収しゅう蔵ぞう作品第1号!

元のページ  ../index.html#79

このブックを見る