50年のあゆみ
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山梨県消防学校開校50周年にあたり、ごあいさつ申し上げます。 本校は、消防職員及び消防団員の教育訓練機関として、昭和40年4月に甲府市住吉二丁目に設置され、満50年を迎えました。 この間、昭和50年には、常備消防の広域化による消防職員の急増等に対応するため、中央市今福の現在地に移転し、平成26年度末までに延べ約15,000人の消防職員及び102,000人をこえる消防団員に対して教育訓練を行ってまいりました。 さらに、年月の経過とともに消防学校施設の老朽化が進み、建替えの必要性が増したこと、複雑・多様化する災害や火災に対応し、高度な救急救命処置等にも的確に応ずることができる技能の習得等を目指した教育訓練施設の整備が急務になったことを受け、平成27年3月、新たな消防学校を整備したところであります。 近年は、市町村界や県境を越えた大規模な災害の発生が見られ、広域的な災害対策の必要性が強く認識されるようになりました。 特に、大型台風がもたらす集中豪雨などの災害や将来発生が予測される南海トラフ巨大地震などに備えるため、総合的な防災・減災体制の確立と消防の相互協力体制の充実強化など、災害から県民の生命・財産を守る強靭な県土づくりが喫緊の課題となっています。 このような中、消防職員、消防団員の皆様には、日夜、県民の安全・安心な生活の確保のため、力を尽くされていることに心から敬意を表するとともに、一層の知識・技能の習得に向け、消防学校を積極的に活用いただけるよう期待を申し上げる次第です。 今後は、水難及び山岳救助訓練施設や救急実習室などの新たな実技訓練施設を活用した実践的な教育訓練を行い、増加する女性の消防職団員にも配慮した施設の活用を図りながら消防防災の中核を担う人材の育成に一層努めるとともに、隣接する防災安全センターと協力し、平時における自主防災組織等への防災教育を通して、地域防災力の充実強化を図ってまいる所存であります。 本校が、消防職員及び消防団員等の教育訓練・防災教育の拠点として更に充実した施設となるよう、引き続き関係各位のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 50周年によせて 山梨県知事 後藤 斎 挨 拶 ‐3‐ 山梨県消防学校50周年記念誌

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