山梨県のあらまし2023
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冨嶽三十六景 凱風快晴(葛飾北斎)冨嶽三十六景 諸人登山(葛飾北斎)冨嶽三十六景 甲州三坂水面(葛飾北斎)※小佐野家住宅は非公開※吉田胎内樹型の内部は一般公開されていません北口本宮冨士浅間神社御師住宅(旧外川家住宅)船津胎内樹型山梨県立博物館蔵山梨県立博物館蔵山梨県立博物館蔵中ノ倉峠から望む富士山と本栖湖富士山信仰の聖地。富士講が富士登拝に出発すると、まずこの神社を参拝し、境内にある登山鳥居をくぐり富士山頂を目指しました。1768年に建てられた御おし師の家。御師は、富士登拝に訪れる富士講を迎え入れ、食事や宿泊の世話をするとともに布教活動も行い、富士山信仰を支えていました。937年の富士山噴火の際に流出した溶岩でできた世界的にも珍しい樹型の一つ。樹型の内部には富士山の祭神「木このはなさくやひめ花開耶姫命」が祭られています。通称「赤富士」。凱風とは南風のことで、夏の朝、赤みを帯びた富士の山肌が日を受け、さらに赤く輝く現象が起こります。その一瞬を簡潔な構図と色彩で伸びやかに描いています。つえを使って登る者、疲れて腰を下ろす者、岩室で休む者など富士山頂付近の富士講が描かれています。信仰の山としての富士山を主題にしていることが感じ取れます。甲府盆地と河口湖を結ぶ御坂峠からの景色を描いています。実際の富士山が夏の様子であるのに対し、河口湖面に映る逆さ富士には雪が積もっているところがユニークです。24信仰の対象芸術の源泉

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