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トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 知事の部屋 > 知事発言集 > 平成22年11月定例県議会知事説明要旨

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更新日:2010年11月30日

平成22年11月定例県議会知事説明要旨

平成二十二年十一月定例県議会の開会に当たり、提出致しました案件のうち、主なるものにつきまして、その概要を御説明申し上げますとともに、私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。

我が国経済については、景気はこのところ足踏み状態となっており、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にあります。

県内景気については、緩やかに回復しつつあるとされており、有効求人倍率も今年に入り徐々に改善しつつありますが、今後、円高等の影響により、景気の先行きに厳しい見方が強まることも懸念されており、依然として厳しい状況にあります。

県では、一昨年の九月補正予算以降、補正予算九回、当初予算二回の計十一回にわたり、総額一千億円近くの景気対策を講じて参りましたが、引き続き、経済・雇用対策に万全を期していく所存であります。

先ず、雇用対策については、本年度二千七百人規模の雇用創出を目標として、緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生事業の実施に鋭意取り組んで参った結果、十月末現在で、県と市町村合わせて、両事業で計二千九十八人が雇用されている状況であり、有効求人倍率の改善にも一定の役割を果たしているものと考えております。

一方、来春卒業予定の県内の大学生の就職内定率が、十月一日現在、三十八パーセントと、同時期としては八年ぶりに四十パーセントを下回るなど、新規卒業予定者の雇用情勢は、依然として非常に厳しい状況にあります。

これまで、県では、キャリアカウンセラーによる就職相談や実践的な就職セミナーの実施、県内と東京での合同就職面接会の開催など、大学生等の就職支援をして参ったところでありますが、一人でも多くの学生が卒業までに就職内定を得られるよう、今後、更に二回の合同就職面接会を開催するなど、引き続き積極的に支援して参ります。

更に、来春卒業予定の高校生の就職も同様に厳しい状況にあることから、百社を超える県内企業を個別に訪問して要請を行い、十月末時点で、既に昨年度の実績を上回る七十三人の求人枠を開拓したところであり、今後も、山梨労働局や県教育委員会と連携を図りながら、合同就職面接会の開催や就職支援員による更なる求人開拓などに取り組んで参りたいと考えております。

また、中小企業への資金繰り支援については、当初予算において、商工業振興資金の総融資枠を昨年度の補正後と同額の二百五十億円確保しており、資金需要が比較的落ち着きを見せていることからも、当面必要な資金は確保できているものと考えております。

しかしながら、中小企業は依然として厳しい経営環境にあり、また、今後も景気が下振れするリスクもあることから、引き続き、年末、更には年度末に向けて、資金需要を十分注視しながら、適切に対応して参る所存であります。

こうした中で、政府においては、「3段構えの経済対策」のステップ1決定以降も、景気を巡る環境の厳しさが増しているとして、ステップ2の「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」を五兆一千億円規模で実施することとし、先日、このための補正予算が成立致したところであります。

県としても、国の経済対策に呼応した迅速な対応が必要と考えており、現在、その具体的内容について、鋭意情報収集に努めておりますが、可能であれば今議会に補正予算の追加提案を行うなど、適切に対応して参りたいと考えております。

なお、本年度の実質県税収入については、企業の業績が当初予算編成時の見込みよりも回復していることから、法人二税を中心に現時点では当初予算計上額を五十億円程度上回る見込みであり、今後、増収額を精査した上で、二月定例県議会において予算の補正を行って参りたいと考えております。

また、公平な税負担と税収の確保を図るため、平成二十年四月に、県と市町村による地方税滞納整理推進機構を設置し、協働して滞納整理に当たって参りましたが、これまで目標を上回る実績を上げており、市町村からも強い継続の要望が寄せられていることから、来年度以降も引き続き、継続して設置して参りたいと考えております。

次に、県職員、学校職員並びに警察職員に係る給与につきましては、去る十月十四日、人事委員会から給料月額や期末手当の引き下げ等を内容とする勧告がありました。

給与勧告制度を尊重するという基本的な考え方に立ち、社会経済情勢や国の改定状況等、諸般の情勢を総合的に検討して参りましたが、勧告の内容に沿って実施することが適当と判断し、必要な条例改正案を今定例県議会に提出することと致したところであります。

また、特別職の報酬等につきましても、過日、十四年ぶりに特別職報酬等審議会を設置し、議員報酬や知事、副知事の給料の額について諮問するとともに、これまで審議の対象としてこなかった特別職の期末手当や退職手当の額、教育長、代表監査委員、公営企業管理者の給料等の額や行政委員の報酬の在り方についても、併せて意見を徴することとしたところであります。

その結果、今月十二日に同審議会から、議員報酬や知事、副知事の給料の額については、一般職に準じて引き下げること、特別職の期末手当については、国の指定職に準じた同一の算定方式に改めること、更に、知事の退職手当や、教育長、代表監査委員、公営企業管理者の給料等の額については、人口規模類似県との均衡に配慮した引き下げを行うことが適当であるとの答申及び意見をいただきました。

これを踏まえ、同審議会の答申及び意見に沿って、特別職の報酬等の改定を行うこととし、併せて、過日、県議会議長から議員報酬を一年間、三ないし五パーセント減額するとの申し入れをいただいたことを踏まえ、関係条例について所要の改正を行うことと致した次第であります。

また、行政委員の報酬の在り方については、同審議会から、その職責、勤務等の特殊性を考慮した上で、原則として日額報酬制に変更することが適当であるとの意見をいただきましたので、現在、月額で報酬を支給している行政委員については、全て日額報酬制に改めることとして、必要な条例改正案を提出しております。

次に、当面する県政の課題について申し上げます。

先ず、富士山世界文化遺産登録についてであります。

富士山世界文化遺産登録については、明年七月末の文化庁への推薦書原案提出に向け、現在、関係町村と連携して、富士五湖の国文化財指定に必要な権利者からの同意取得作業を鋭意進めているところであります。

同意取得は、年内の完了を目指しており、数回にわたる住民説明会を経て、先月中旬から順次同意をいただいております。

現在も、関係者の理解を求めるための意見交換会を頻繁に開催するとともに、私自らも地元に出向いて、同意の説得に当たっているところであり、引き続き、年内の同意取得に全力を挙げて参ります。

また、過日、国の文化審議会から答申が出され、富士山が新たに史跡として国文化財に指定される見通しとなったところであり、今後とも、文化庁、静岡県並びに関係市町村等との連携を一層図りながら、早期の登録に向けて全力で取り組んで参ります。

次に、ドクターヘリの導入についてであります。

ドクターヘリの導入については、本年五月に有識者等からなる「山梨県ドクターヘリ導入可能性検討委員会」を設置し、ドクターヘリの有効症例数や導入効果についての検証、ドクターヘリ以外の代替案、導入に伴う財政負担など様々な角度から、四回にわたり、御論議をいただいて参りました。

過日、検討委員会から御報告をいただきましたが、その内容は、有効症例数から見ると、年間三百件近い救急搬送が見込まれ、治療開始までの時間を短縮できることにより、救命率の向上や後遺症の軽減につながること、運航経費については、国庫補助事業の活用や地方交付税措置により、県の財政負担が大幅に軽減されることなどを総合的に勘案し、本県の救命救急医療体制の一層の充実・強化を図るため、ドクターヘリの導入を推進すべきとするものでありました。

こうした検討委員会の御報告やこれまでの県議会での御論議を踏まえ、県民の健康・医療に対する不安を解消し、県民に等しく高度な救命救急医療を提供するため、ドクターヘリを早期に導入すべきであると判断致しました。

今後は、出動基準等の技術的課題について、医療や消防などの関係者と協議を進め、平成二十四年度当初からの運航開始を目指して取り組んで参る所存であります。

次に、廃棄物最終処分場についてであります。

北杜市明野町の環境整備センターについては、廃棄物の搬入量増加に向け県と環境整備事業団が一体となって取り組んで参りましたが、先般、漏水検知システムにより異常が検知され、遮水シートの損傷が懸念されることとなり、地元の方々に御心配をおかけしているところであります。

現在、安全管理委員会から御了解をいただいた調査の作業計画に基づき、原因究明等の作業を慎重に行っているところでありますが、調査箇所にはアスベスト含有廃棄物が埋め立てられていることから、万全なアスベスト飛散防止対策を講じた上で作業を行う必要があり、調査の完了には少なくとも本年度一杯を要する見通しであります。

今後、安全性について十分確認し、再発防止策を講じた上で、できるだけ早期に搬入を再開して参りたいと考えております。

また、笛吹市境川町の次期処分場については、建設予定地の周辺で繁殖が確認された稀少動物のミゾゴイの詳細調査等のため、環境整備事業団及び甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合が共同して実施している環境影響評価に不測の期間を費やすこととなり、建設スケジュールを当面二年から三年程度延長し、操業開始を平成二十九年中とすることとしたところであります。

今後、平成二十四年度中に環境影響評価を終了することを目指して作業を進めるなど、四市及び甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合と十分に連携を図りながら、事業の円滑な推進に努めて参る所存であります。

なお、次期処分場については、これまで環境影響評価の終了に併せて、一般廃棄物や産業廃棄物の処分量の動向、明野の環境整備センターへの搬入状況等を踏まえ、段階施工なども含めた整備計画の見直しを行うこととしてきたところであります。

この度、環境影響評価の終了の遅れにより建設スケジュールを延長しましたが、これに伴い整備計画の見直しの時期まで遅らせることは適当ではなく、将来的な収支等を見通した基本的な方向性についての議論を早期に行うことが必要と考えております。

このため、明年六月議会での産業廃棄物最終処分場に係る予算の計上に併せて、次期処分場の適正な施設規模など、基本的な方向性についての考え方をお示しできるよう、収支見通しに関する必要な調査、試算などの諸準備を進めて参りたいと考えております。

また、明野の環境整備センターについても、今般の搬入停止による影響等も踏まえ、将来的な収支の見通しを明らかにしたいと考えております。
次に、県立射撃場の移転整備についてであります。

県立射撃場の移転整備については、年度当初から行っていたコスト削減方策等の検討の結果、コスト削減が十分なものとならなかったことから、スポーツの振興や鳥獣被害の抑制などにおける射撃場の重要性とともに、本県の財政状況等も総合的に勘案しながら、改めて幅広く検討を行い、結論を得ることと致しております。

このため、先月末に県立射撃場整備庁内検討委員会を設置し、射撃場整備の必要性をはじめ、射撃場の規模の妥当性、甲州市の現計画地以外での整備や射撃場整備に代わる方策等、あらゆる可能性について検討を開始したところであります。

検討委員会では、概ね一年程度を目安に検討結果を取りまとめる予定としておりますが、県民の皆様の理解が得られるよう十分論議を重ねた上で、最終的な方針を示して参りたいと考えております。

次に、少人数教育の拡充についてであります。

少人数教育については、平成二十年度から本県で実施してきた「はぐくみプラン」の成果や、国の新たな教職員定数改善計画案を踏まえ、明年四月から少人数学級編制の拡充を行うこととし、導入する学年についての検討を進めてきたところであります。

国が改善計画案において示した基本的な方針は、世界最高水準の教育力を目指して、三十年ぶりに四十人学級を見直し、平成二十三年度からの八カ年計画で、小・中学校の全学年に、順次、少人数学級を導入するなどの改善を図ろうとするもので、明年度は小学校一・二年生へ三十五人学級を導入しようとするものであります。

県としては、この改善計画案の実現を前提に、国の計画を前倒しして取り組みを進めることが適当と考える中で、明年度については、小学校三年生に一クラス三十五人を基本とする少人数学級編制を導入して参りたいと考えております。

また、中学校についても、国の計画の進捗を見ながら、これを前倒しして少人数学級編制を拡充して参りたいと考えております。

こうした取り組みを通じて、子どもたちの確かな学力や豊かな心を育成する教育の充実を図って参ります。

次に、職員の不祥事件の根絶についてであります。

県職員は、県民全体の奉仕者として、本来、県民の模範となるべき存在であり、不祥事は決してあってはならず、県職員のほとんどが誠心誠意職務に打ち込んでいる中、一部の職員の不心得や不注意により県政全体に対する信頼が失われることは、誠に残念であります。

服務規律の徹底につきましては、これまでも私から全職員への四度にわたるメールや、様々な機会をとらえての訓示などをはじめ、副知事による全出先機関を巡回しての訓示、全所属における公務員倫理の確立をテーマとした職場会議の実施など、再三再四にわたり注意を喚起するとともに、不祥事には、懲戒免職を含む厳しい処分で臨んできたところです。

しかしながら、未だ不祥事が後を絶たないことから、今般、外部の有識者や企業経営の経験者で構成する「不祥事根絶懇談会」を年内に設置し、明年夏頃を目途に、不祥事の根絶に向けた御意見、御提言を取りまとめていただき、これに基づき対策を強化して参りたいと考えております。

県民の負託に十分に応えられる県庁を確立するためには、もとより職員一人ひとりが高い倫理観と自覚を持つことが不可欠であり、全庁を挙げて県民の皆様からの信頼の確保に取り組んで参ります。

次に、提出案件の内容につきまして御説明申し上げます。

今回提出致しました案件は、条例案七件、予算案三件、その他の案件十一件となっております。

条例案のうち、主なるものにつきまして申し上げます。

先ず、山梨県知事、副知事の給料及び旅費条例等の改正についてであります。

既に申し上げましたとおり、特別職報酬等審議会からいただいた答申及び意見を踏まえ、議員報酬や知事、副知事の給料の額等について改定しようとするものであります。

次に、県職員等の給与に係る条例の改正についてであります。

県職員、学校職員並びに警察職員に係る給与につきまして、既に申し上げましたとおり、人事委員会からの勧告に沿った対応を行うこととし、給料月額や期末手当等の引き下げ等を行おうとするものであります。

次に、予算案のうち主なるものにつきまして申し上げます。

先ず、一般会計につきましては、既に申し上げました職員の給与改定等を予算に反映し、十二億円余を減額致しております。

この減額補正に伴い不要となる一般財源分に相当する十一億円につきましては、厳しい財政状況の中で臨時的に生じた財源であることを踏まえ、防災新館等、将来の公共施設整備等に備える観点から、公共施設整備等事業基金に積み立てることと致しております。

このほか、国の「3段構えの経済対策」のうち、九月に決定された「経済危機対応・地域活性化予備費」を活用したステップ1に係る事業で、九月定例県議会後に具体的内容が判明した、医療施設の耐震化や介護施設等の消防設備整備に対する助成事業に要する経費などを計上致しております。

以上の内容をもって編成しました結果、一般会計の補正額は、十一億円余、既定予算と合わせますと四千七百五十億円余となり、前年度同期予算と比較して、三・三パーセントの減となっております。

この財源と致しましては、国庫支出金四億円余、繰入金六億円余などとなっております。

その他の案件につきましては、いずれも、その末尾に提案理由を付記しておりますので、それによりまして御了承をお願い致します。
なにとぞ、よろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。

 

平成二十二年十一月三十日

 

                                                  山梨県知事 横内 正明

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