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上島氏顔ブランディングを通し、山梨の宝飾産業の価値を普及すること。上島徹也(㈱IVXJAPAN代表)うお座/山梨県出身

山梨県甲府市にある㈱IVXJAPAN(アイブイエックスジャパン)。

代表を務める上島徹也氏は、会社の総括プロデューサーでありながら、最新トレンドをデザインに落とし込む才覚を持つ優れたジュエリーデザイナーでもある。

自ら企画・デザインしたオリジナルブランドのジュエリーは、山梨の加工技術と掛け合わさり、海外においても高い評価を受けている。

上島氏が考える“ブランディング”とは何なのか。

オリジナルブランドを立ち上げ、継続させていくためには何をすればいいのか。

その秘訣に迫った。

IVXJAPANとはどんな会社?

ジュエリーのオリジナルブランドを展開しています。あと、ファッション、アーティスト、芸能関係のアクセサリー小物のOEM企画と生産もしています。オリジナルブランドの企画やデザインは私がメインに手がけていて、製造は山梨のジュエリー職人さんや工場さんに依頼することが多いです。山梨の職人さんは高度な技術を持っている方々が多く頼もしいですからね。

オリジナルブランドの「IVXLCDM」はいろんなファッション誌に出ていますね!

ええ。他に「CARULA」「KitschJewelry」「SandyClause」「The Port of Call」「MILENIUM」と6つのブランドを展開しています。それぞれのブランドにコンセプトがあって、私なりの思いを込めて大事に育てています。春夏、秋冬と年2回のコレクションを発表しているんですよ。

どうして6つのブランドを?

取引先や必要性により販路を振り分けるためと、流行とブランディングの形を崩さないように、デザイナーとして私自身のクリエーションの表現の幅を狭めないためにですね。ただ一番の理由はブランドとデザイナーの関係性です。20歳に作った理想のブランドが30歳になったとき同じコンセプトを共有できているのか。時代の流れに乗れているのか。自分が年を重ねることで、ターゲットとして定めていたユーザーから求められるものと、自分が作りたいものとのギャップが生じる瞬間があるんですよね。

オリジナルブランドを始めるうえで何が大事?

ブランドを始めるなら売ることのシミュレーションが重要です。それは理想的な考えではなく現実的なシミュレーションが必要不可欠です。もしそれがピンとこないのなら始めるべきではないと思います。趣味としてブランドを持つのでは問題ないと思いますが、仕事としてブランドを維持していくのなら常に生活を維持できる結果が必要になってきます。会社としてブランドを掲げるなら、なおさらその重要性は高いと思います。自分の好きな物だけ作って結果が出るならいいのですが、大体は思い描いていた理想と現実の温度差の壁にぶつかると思います。そのときどうするかが方向性を左右する大事なポイントになると思います。

なるほど。現実的なプランニングが大事なわけですね。

ええ。あと、ブランディングというものは商品の品質が良いのは当たり前の世界で、それ以外の部分が大きく影響しています。例えば、展示会場やレイアウト、ジュエリーを付けるモデルのセレクト等は全てブランドと関連していることなので、その決定には私が関わっています。他にも、打ち合わせの時の服装、持って歩くバッグ、靴、名刺、パッケージなんかも含めて、全てブランディングの一環だと考えています。そのためにはお金がかかりますけどね(笑)。

ブランディングって幅広い概念なんですね。オリジナルブランドはどこで展示会を?

ニューヨークでも展示会をしましたが、結局パリに落ち着いています。パリコレのメンズシーズンに合わせて3年続けています。最初はどこまでできるか全然想像つかなかったんですが、無知で怖いもの知らずだったことや、周りのアパレルブランドが海外進出をしているのを見ていたせいか、東京も海外もあんまり変わらないって思えてきて。どうにかなるかくらいの感覚で行ってしまいましたね(笑)。もちろん事前のシミュレーションは万全でしたよ。ただ、まさか海外一回目でパリのcolette(コレット)での販売が決まるなんて夢にも思っていませんでした!やはり何の情報もない海外のバイヤーに認めていただけるのは嬉しいです。自分が行ったこともない国で、知らない人が私の手がけたジュエリーを愛用してくれているわけですから。

それはすごいですね。そもそもなぜこの業界に?

生活環境にジュエリーがないまま育ったんですよね。高校を卒業して専門学校を卒業した後、貴金属会社に原型職人として入社しました。だけど物作りはあんまり向いていなかったようですぐに営業職に転向しました。毎週いろいろな所に行け、色々な人や物を見たり触れられたことが刺激的でしたね。その頃作ったネットワークが今の業務にも生かされています。

そうだったんですか!では最後にこれからの展望を聞かせてください。

山梨のジュエリーとその高度な加工技術をもっと外に向けて発信していきたいと思っています。今私がKoo-fu Yprojectに参加しているのもそういう思いが根底にあるからこそ。これからも私がデザインしたジュエリーを山梨の職人の皆さんに製造してもらい、オリジナルブランドや提案型OEMの業務を通して、いろいろな場で山梨のジュエリー産業を普及していきたいと思っています。

なるほど。ジュエリー業界全体を視野に入れた活動、これからも応援します!また、これからオリジナルブランドを立ち上げたいという若手の後進にとって、とても参考になるお話でした。今日はありがとうございました。

 

企業情報

名  称:株式会社IVX JAPAN

住  所:山梨県甲府市伊勢1-4-5 第2平和ビル2F

T E L:055-244-2557

F A X:055-244-2557

H   P:http://www.ivxjapan.com/index.html

  

 

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Tetsuya Uejima  上島徹也

●1980年2月23日生まれ、山梨県出身●専門学校卒業後、県内の貴金属会社に原型職人として入社。その後、KENBLOOD(有)に入社し営業職として全国をまわる●平成19年に独立し㈱IVXJAPANを設立。オリジナルブランド「SandyClause」「CARULA」「KitschJewelry」「IVXLCDM」 の展開とOEMを手がける●2011年「Koo-fuYproject」に参加